舌の役割って?歯並びにも影響します
美味しいものを味わう、会話を楽しむ、これら私たちの日常生活にとって欠かせない役割をしてくれるのは歯だけではなく、舌も役割をしてくれているのです。
みなさんこんにちは!福岡県飯塚市鯰田にあるハート歯科クリニックいまい(予防歯科・矯正歯科・小児歯科・インプラント・ホワイトニング)歯科医師の今井光です。
今回は日常生活でとてもお世話になっている「舌の役割」についてお話していきます。
「舌の役割」
その① 味覚
味を感じるのは、舌の表面などにある味蕾(みらい)と呼ばれるセンサーがあります。味の種類は大きく分けて甘味、苦味、酸味、塩味に旨味を加え5つの味が絡み合って構成されています。これらの味は基本的に舌のどこでも感じることができますが、舌の場所により感じやすさに差があり、苦味は舌の付け根あたり、酸味は舌の縁、甘味と塩味は舌の先の方(舌尖)でより感じることができます。
その② 摂食嚥下
食べる行為そのものにおいても、舌は重要な働きをしていることを見落としてはいけません。食べ物を口に取り込むとき、まずは舌で受け取り、温度や食べ物の食感などを瞬時に感じ取ってくれます。その後、噛み砕くときには、舌は食べ物を歯と歯の間に運んだり、上手にうまく噛めるように食べ物をささえています。食べ物が少し細かくなると再び集めて歯の上に移動させているのも舌です。飲み込む段階になると食堂に向かって食べ物を押し流しています。
その③ 発音
話をすること、発音には、舌と唇が重要になります。私たちが何気なく出しているいろいろな音には、主に口を使って発生する口唇型とでもいう音と、舌の役割が大きく関わる舌型の音とに分けられます。母音であるア行は舌も唇もほどほどに使うので別とすると、口唇型といえるのは、マ行とワ行で、舌型といえるのは、カ行、サ行、タ行、ナ行、ヤ行、ラ行などで、中間型がハ行であると言われています。時代の流れでみると昔は口唇型の言葉が比較的に多く、外来語が増えたことなどもあって近年は舌型の言葉も多くなってきているそうです。各地域の方言を発音から見ると、関西地方が口唇型、九州地方、関東地方、東北地方は舌型という傾向もあるそうですよ
その④ 歯並び
舌は歯並びにも影響します。舌の先は何もしていない安静時の状態や物を飲み込むときはスポットといわれる上の前歯の少し後ろの位置にあります。前歯には触れていません。これが、幼いころの指しゃぶりや口呼吸などの影響で舌の定位置が下に下がっていると前歯に常に当たっている状態になり、飲み込むときに前歯を強く舌で押してしまいます。その結果、歯と歯の間が開いてしまったり、前歯が前に出てきて上下の歯が噛み合わなくなったりします。この「低位舌」は歯並びに影響を与えるだけでなく、就寝時のいびきや不明瞭な発音、食事中にむせやすいなどいろいろな影響を与えてしまいます。
ご自身の舌の位置は正しい場所に置かれていますか?
ハート歯科ではお子さんを中心に舌などの正しいトレーニングを行い、歯並びや健康を改善させていただいています。気になる方がぜひ一度相談をされてください。