子供の歯ぎしりが気になるのだけど・・
当院でも子供の歯ぎしりについてよく相談をお受けします。
なぜ?どうしたらよいのかを書いてみたいと思います。
こんにちは!福岡県飯塚市鯰田にあるハート歯科クリニックいまい(予防歯科・矯正歯科・小児歯科・インプラント・ホワイトニング)の歯科医師の今井若奈です。
お子さんを連れてこられるお母様方から、「むし歯の予防」や、「歯並び」についてご相談を受けることが多いですが、その他にも「歯ぎしり」について心配され相談を受けることがあります。
「うちの子、歯ぎしりをしていて歯がすり減っていると思うんです。」や
「子どもなのに、大人みたいにギリギリ歯ぎしりをしているんです。」
大人の歯ぎしりは、ストレスや噛み合わせが関係していることが多く、それに伴って顎への負担がかかり、顎関節症になりやすくなります。そのため、マウスピースなどを用いて治療を始めていきます。
それに対して、子どもの歯ぎしりには大人と違った理由が実はあります。
・子どもの歯ぎしり
Q,みんなしているの?
A.約40%の子どもがしているという報告があります。
・好発年齢と原因
1、歯が生え始める6~7か月ころからはじめる
・噛み合わせのために顎の位置を決める
・歯の使い方の練習
→歯をこすり合わせたり、噛んだりと歯ぎしりと様な動きをすることで、咀嚼の仕方を覚えています。
・歯が生え始めで歯茎にむずかゆさを感じている
2、乳臼歯が生え始める2歳ごろ
・噛み合わせのバランスを調整しながら、永久歯が生えてくるスペースを確保している
このように、子どもの歯ぎしりは成長や生え変わりなど、生理的に必要なことなのです。
そのため、それほど心配はなく経過を見ていく場合が多いのです。
・治療が必要なケース
1、歯の神経に影響が出る
→ひどい歯ぎしりが長く続くことで、まれにですが、歯の神経がその圧力に耐えきれず、神経の壊死や炎症を起こすことがあります。その場合には、歯の根っこ(神経)の治療になることもあります。
2、顎関節症になる
→歯ぎしりは、顎まわりの筋肉を緊張させ顎関節への負担もかかるため顎関節症を引き起こす場合もあります。
3、歯のひどい摩耗やぐらつきが出る
→すり減りがひどい場合や、歯ぎしりの圧力によってグラグラと動揺してしまっているときには、歯科医院で診てもらいましょう。
4、明らかに歯並びが悪い
→噛み合わせによって歯ぎしりが出ていることも考えられます。
どうでしたか?子どもの歯ぎしりは、顎の発育や生え変わりに必要であり、心配いらないことがほとんどなのです。稀に治療が必要なケースもありますが、気になって心配な方は一度、歯科医院で相談されてください。