よく咬めないと認知症になりやすい!?
認知症と歯に関係があることをご存知ですか?「よく咬かめる」こと、実はとっても大事なことなんです。
福岡県飯塚市にあるハート歯科クリニックいまい(予防歯科・矯正歯科・小児歯科・インプラント・ホワイトニング)の歯科医師の今井光です。
高齢化がすすむ近年、認知症への理解がより求められるようになってきました。
実は、残っている歯の数や、よく咬めているかどうかが、認知症の発症に大きく関係しています。
〈認知症と歯の関係〉
1.残存歯が少ないと脳の働きに影響がでる

残存歯の数についての研究データをみると、明らかな差がみられます。
認知症の高齢者は、残っている歯が少ない事が分かります。
2.よく咬めているかどうか
認知症の発症について、次のグループに分けて研究をした報告もあります。
①歯が20本以上ある
②歯が数本で入れ歯あり
③歯が数本で入れ歯なし

研究の結果、歯が20本以上あるグループと比べて、歯が数本で入れ歯なしのグループでは、なんと認知症の発症リスクが1.9倍にもなることが分かったのです。
また、残っている歯が少ないほど、海馬(記憶・学習)や前頭葉(思考・意思)の容積が少なくなっていたことがわかりました。

つまり、歯がなくなると脳が刺激されなくなり、認知症の発症につながりやすいのです。
〈認知症の原因〉

◯大脳皮質にβタンパクが沈着=老人斑
◯海馬(記憶・学習)を担当の細胞数が減少
することで、認知症の症状がでます。
通常、βタンパクはゴミとして分解されますが、よく噛めていなければ沈着しやすくなるといわれています。
〈よく咬む事が脳に良い!〉

1.咬む事で脳に刺激を与えられる。
咬んだときの刺激は、歯根にある歯根膜から脳に伝わり、感覚・運動、記憶・思考を司る部位の活性化につながります。
2.よく咬むとβタンパクが沈着しにくい。
認知症の原因であるβタンパクは、よく咬むことで沈着しにくくなる事が分かっています。
3.脳への血流をアップすることができる。

歯の周りには、歯根膜というクッションがあり、噛むと沈み込みます。
その圧力によって、脳に向かって血液をポンプのように送り込みます。
その結果、脳の活性化に繋がります。
〈歯がないところは?〉

自分の歯が抜けて無い場合でも、入れ歯やブリッジ、インプラントといった方法で、失った歯を補うことができます。
そのままにせず、よく咬めるようにすることが認知症の予防・改善には効果的です。
いかがでしたか。さまざまな選択肢から、お口の状態に合った方法をご提案致します。
気になっていること、不安な点などあれば、いつでもご相談下さい。