CASE RECORDS

歯の豆知識

Instagram

被せ物になると…


  • おとな向け

虫歯が進行し、被せ物になると根っこの先に膿がたまるリスクがとても高くなります…初めから被せ物にならないようにしっかり予防しましょう♪

福岡県飯塚市にあるハート歯科クリニックいまい(予防歯科・矯正歯科・小児歯科・インプラント・ホワイトニング)の歯科医師の今井光です。

 

神経がない歯なのになぜか、歯が浮く感じがする、寝ているときにズキズキと痛む、食事の時に噛むと痛い、といった症状が出始めているとき、もしかしたら歯の奥に膿がたまる歯根嚢胞(しこんのうほう)が進行しているかもしれません。今回は、意外に多い、歯に膿がたまる「歯根嚢胞」についてお話しします。

■歯根嚢胞(しこんのうほう)ってなに?

歯根嚢胞という言葉をあまり聞いたことがない方も多いでしょう。しかし、比較的多くの方が経験される症状なのです。

歯根嚢胞とは顎の骨の内部で、歯の根っこの先端部分に膿の袋のような空間ができる症状を指します。

この空間は、骨を溶かしながら、どんどん膿がたまっていきます。

歯根嚢胞は生きている健康な歯では症状がでませんが、神経が死んでいるか、すでに神経をとっている歯に出てきます。もともと神経があった空間に細菌が繁殖し、根の先端から出て膿がたまることで歯根嚢胞の状態になるのです。

■歯根嚢胞の症状は?

歯根嚢胞は急性の場合、膿がたまり始めてすぐに痛みが出てくることもありますが、たくさん膿がたまって初めて自覚症状が出る方もいらっしゃいます。

歯根嚢胞の主な症状は

・歯が浮いている感覚がある

・就寝時にズキズキ痛む

・食事の際に噛むと痛い

などがあげられますが、痛みも自覚症状もほとんどない場合もあります。しかし膿はたまり続ける一方ですので、必ず治療は行わなければなりません。

■歯根嚢胞の治療法は?

歯根嚢胞は、通常の歯の表面付近の治療と異なり、根の治療となります。

① まずは被せ物をしている歯の根の先まで穴をあけ、たまっている膿を出してしまいます。

② 歯根嚢胞は歯の内部のすきまの汚れ、細菌から始まりますので、細菌の繁殖している空間を削り、綺麗にします。

③ 歯の内部を無菌状態に消毒した後、外部から細菌が再び侵入しないように詰め物をします。

以上が、主な治療法ですが、歯根嚢胞はこの治療をすれば完治するというものではありません。たまった膿をほったらかしていた場合や、1度の治療だけで放置した場合には、外部からの最近の侵入により、歯や歯茎が大きなダメージを受けてしまいます。そうならないためにもお家でのお手入れや定期検診を受け、経過を観察しましょう。

「最近なんだか歯の根っこの部分に違和感がある・・・」

「膿がたまってきている感覚がある・・・」

と感じた場合は、早めに来院されて下さいね(^。^)

また被せ物にならないためにも、虫歯予防をしていきましょうね♪