歯列接触癖(TCH)ってなに?
近年、顎関節症と関連するものとして、「歯列接触癖」というものが注目されてきました。
例えば皆さんは考え事をしているときなどに、上の歯と下の歯が接触したままにしていませんか?
こんにちは!福岡県飯塚市鯰田にあるハート歯科クリニックいまい(予防歯科・矯正歯科・審美歯科・小児歯科・口腔外科・インプラント・マイオブレス小児矯正・ホワイトニング・インビザライン矯正)の歯科医師、今井光です。
みなさん「歯列接触癖」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。今回は顎関節症の原因の一つとも言われているこの歯列接触癖とは何なのか?その対策は?といった疑問について詳しくお話していきます!
そもそも顎関節症とは!?
口が開けにくい、あごが痛い、口を開け閉めする時に顎関節の雑音がする、など顎関節になんらかの症状が現れる状態の総称の事を顎関節症といいます。
その他にも肩こり、頭痛、目の疲れ、など多様な副症状が見られることもあります。
そしてひとまとめに顎関節症と言っても、その中で4つの分類に分けられます。
①Ⅰ型:咀嚼筋痛障害
あごを動かす筋肉に痛みが生じる状態
②Ⅱ型:顎関節痛障害
顎関節内で炎症を起こし、顎関節自体に痛みが生じる状態
③Ⅲ型:顎関節円板障害
顎関節の中の関節円板の位置がずれた状態
④IV型:変形性顎関節症
顎関節を構成する骨が変形した状態
このうち①Ⅰ型:咀嚼筋痛障害を患っていらっしゃる患者さまによく併発してみられるものが「歯列接触癖」です。
歯列接触癖(TCH)とは!?
読んで字のごとく、特に歯や咬み合わせのことなど意識していない安静時でも上下の歯と歯が接触し続ける癖のことを言います。
英語名称の“Tooth Contacting Habit”の頭文字をとった略称で、TCHとも言われます。
あれ?今思えば自分は気が付いたら歯と歯が接しているんだけど…?口を閉じたときに歯と歯が当たるのっておかしなことなの!?と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、そもそも人間の咬み合わせにおいては、上下の歯と歯は解剖学的に1~3㎜程度の隙間(安静空隙)が空いている状態が正常と言われています。
そして通常上下の歯の接触は
①食事などでものを嚙むときの咀嚼
②ものを飲み込むときの嚥下
③喋っているときの会話
などで瞬間的に接触するのみで、その接触時間は積算しても1日平均してたったの17.5分と言われています。
しかし実際にはこれら以外の時にも上下の歯を接触させたままな方が多数いらっしゃるのが現状で、特に顎関節症の患者さまではこの比率は高く、歯の接触を癖として認識していない、当たり前のことになってしまっています。
歯列接触癖って治るの?治療方法は??
正しい治療法を行えば必ず治ります!
具体的には、TCHは主に認知行動療法と呼ばれる心理療法を用いて治療します。
まず患者さまご自身に口を閉じる動きを行っていただき、歯列の接触にはあごの筋肉を使っていることを体感、認識していただきます。
次に貼り紙などに「歯と歯が接触しているかの確認」を示唆するようメモをし、日中目の付きやすいところに貼っていただきます。
そして日中その貼り紙が目に入るたびに、上下の歯の接触が起こってないかの確認をしてただきます。
もし接触していた場合、一度だけ肩を大きく上げて、一気に力を抜くことでリラックスしていただきます。
これを続けることでTCHが改善され、美味しくお食事したり、家族や友達と楽しく会話し思いっきり笑いあえます✨
もし顎関節症で悩んでいる方がいらっしゃいましたら、いつでもご相談しにきて下さい🥰
お待ちしております!!
ハート歯科クリニックいまい HP
↓↓↓↓
https://heart-dental.jp/