磨いているのになぜここにむし歯ができるの?
いつもきれいに磨いているのに、また虫歯ができてた。そして、いつも歯と歯の間に。ということはありませんか?
プラークコントロールはできているのに、何が原因なのでしょうか?
福岡県飯塚市にあるハート歯科クリニックいまい『予防歯科・審美歯科・小児歯科・矯正歯科(マイオブレースシステム矯正,インビザラインシステム矯正)・インプラント・ホワイトニング』歯科医師の仲宗根美由紀です。
私はむし歯ができやすいタイプなんです。磨いていると思っているけど、よくむし歯ができてしまう。と患者さんから言われることがあります。
確かに、お口の中をみせてもらうと、きれいに磨けています。でも、むし歯ができているのです。
むし歯の発生には、唾液や歯の個体差、ブラッシング不足、糖分の量や摂り方、細菌の状態、糖が歯に付着する時間などが関係します。
今日は、むし歯が発生した部位にどんな原因があるのか?飲食や間食が多くないか?などから考えてみましょう。
歯と歯の間にむし歯(隣接面う蝕)ができやすい場合⇒糖分入り飲料のチェック
ここにむし歯が多い患者さんは、毎日のように飲む飲料について、糖分入りの飲み物の摂取が1日に数回、あるいは少しずつ飲むという習慣がないかを確認してみましょう。
なぜかというと、ケーキやチョコレートのような固体に比べて、飲み物は歯と歯の間を容易に通過できるため、隣接面う蝕をおこしやすいのです。
特に、缶コーヒー、ジュース類、スポーツドリンクなどです。
糖分入り飲料の摂取傾向
小児⇒ジュース
飲む水分補給として、当たり前のようにジュースを与えている親御さんもいらっしゃいます。
中学生・高校生・社会人⇒スポーツドリンク
運動の部活動中やスポーツジムなど、定期的に運動するときこまめに長時間水分補給としてスポーツドリンクを摂取していることが多い。
屋外で働く人⇒夏はスポーツドリンクや炭酸飲料、冬は缶コーヒー
屋外での仕事の人は、気温の高い夏などは、清涼感のある炭酸飲料や水分補給にスポーツドリンク、寒い冬などは缶コーヒーを摂ることが多い。
タクシー、トラック、営業などの運転をする人⇒缶コーヒー
長時間の運転で、眠気覚ましに缶コーヒーでカフェインを摂る習慣があったりする。
歯と歯ぐきの境目のむし歯(歯頚部う蝕)⇒飴やガムをチェック
この歯と歯ぐきと境目にむし歯が多い患者さんは、お口の中に長時間滞在する飴かガムを日常的に摂っていないかを確認します。
固形のおやつなどは、お口の中にとどまる時間はそんなにありませんが、飴やガムは長時間糖分を口腔内に供給しているのです。
よく、「キシリトール入りガムであれば大丈夫?」と聞かれますが、市場に売られているキシリトールガムで、キシリトール以外の甘味料が含まれている物もあります。これでは、むし歯は防げません。キシリトール(甘味料)100%のガムを選びましょう。
奥歯の噛みあう面(咬合面裂溝う蝕)⇒頻回な飲食をチェック
この奥歯の噛みあう溝にむし歯が多い患者さんは若年者です。特に第二大臼歯のみの溝にむし歯が存在するのは、12才前後(中学生くらい)で生えたての未成熟な歯であるため、そこに食生活の影響を受けやすいのです。この時期は、塾や部活などもあり、飲食回数が増え、成長期でもあり食の嗜好も変化します。その結果、第二大臼歯のむし歯になりやすいのです。
どうですか?
心当たりは、ありましたか?
私たち衛生士も、患者さんの生活背景から原因を探っていきたいと思います。