妊娠したら、歯ぐきから出血するようになった。なぜですか?
妊娠したら、なぜ歯ぐきから出血するのか?について詳しくお話しします。
福岡県飯塚市にあるハート歯科クリニックいまい(予防歯科・審美歯科・小児歯科・矯正歯科・インプラント・ホワイトニング)歯科医師の今井若奈です。
今回は、妊娠されている時にお口の中ではどんな症状が起きるか、詳しくお伝えしていきます!
妊娠すると、プレボタラ・インターメディアという歯周病の細菌が増殖しやすくなります。その影響で、唾液の粘液が高くなってしまい、お口の中の自浄作用が低くなってしまいます。その関係で、歯肉が腫れやすくなって、歯肉から出血を引き起こしてしまいます。また、「つわり」による食嗜好の変化や歯みがきの困難、胎児の発育による食事回数の増加とそれに応じた口腔ケアが不足しがちなことなどにより、口腔環境は悪化してむし歯や歯周疾患のリスクは高くなります。
妊娠時に見られやすい歯やお口の問題としては、以下の6つが上げられます。
1.歯肉に腫れや出血がある
2.冷たいものや熱いものがしみる
3.歯や歯肉に痛みがある
4.唾液が粘っこい感じがする
5.気分が悪く、歯みがきができない
6.食事回数が増えて、歯垢が溜まりやすく感じる
次は、妊娠したときにオススメする対策です。以下の3つがありますので、ぜひしてみてください!
1、妊娠中は、食生活や口腔ケアの問題からむし歯や歯肉炎にかかりやすいことを伝えて、普段以上に気を付けてもらうことが大切です。
2、食事や間食の回数が増すので、食後の歯みがきやうがいをこまめに行うようにしましょう。「つわり」の時には、できるだけ気分のよい時に歯みがきを行い、みがけない時はぶくぶくうがいをしましょう。
※歯ブラシは、大きめのものを選んでしまうとつわりの影響で嘔吐しやすくなるので、ヘッドが小さいものを選んでいただくことをオススメします。

3.食嗜好も変わりやすいので、糖分の多い飲食物や酸性食品をだらだら食べることは控えましょう。
妊娠したときは、つわりの関係でなかなか歯磨きがしっかり行えなかったりして、不安になる時期があると思います。
その時は、つわりの症状が軽い時にしっかり歯磨きをしていき、なかなか磨けない時はうがいを行うだけでも虫歯のリスクや歯肉が腫れるなどの症状を抑えることができますので、体調に合わせてお口の中の環境を整えるようにしていきましょう!
また、数ヶ月前から流行しているコロナウィルス対策としてもうがいは効果的なので、こまめに手洗いうがい、そしてアルコール消毒を勧めていきましょう!
分からないことがあれば、いつでもお気軽に聞いてください^_^