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歯の豆知識

なんで、口は乾燥するの?


  • おとな向け

今回は、口の中が乾く原因、口腔乾燥(口腔乾燥症)についてお話ししていきます!

福岡県飯塚市にあるハート歯科クリニックいまい(予防歯科・矯正歯科・小児歯科・インプラント・ホワイトニング)の安藤です。

口腔乾燥(口腔乾燥症)は、唾液の分泌が減少または停止することで発生します。この状態は、不快感を引き起こし、発話や飲み込みを妨げ、入れ歯の装着を難しくし、口臭を引き起こし、また口内の酸性度を低下させ細菌の増殖が多くなることで口の衛生状態を悪化させます。長期にわたる口腔乾燥の結果、重度のう蝕や口のカンジダ症が生じることがあります。口腔乾燥は高齢者によくみられる症状です。

口腔乾燥は、唾液腺(唾液を産生する口の分泌腺)が機能不全に陥ったために唾液の分泌が減少すると起こります。多くの原因があります。

口腔乾燥の原因は以下のものです。

・薬

・頭頸部への放射線照射(がん治療のためのもの)

が全体として最も一般的な原因です。約400種類の処方薬と多くの非処方薬(市販薬)が唾液分泌の減少を引き起こします。最も一般的な薬の種類としては、以下のものがありれます。

・抗コリン作用がある薬(アセチルコリンを阻害する薬

・抗パーキンソン病薬(パーキンソン病の治療に用いられる薬)

・がんに対する化学療法薬

一般的に使用されている多くの薬に抗コリン作用があります。口腔乾燥は、抗コリン薬の多くの副作用の1つに過ぎません。

化学療法薬は、服用中に重度の乾燥と口内炎を引き起こします。これらの問題は通常、薬の使用を中止すれば解消します。

口腔乾燥を引き起こすその他の薬には、特定の降圧薬(高い血圧を下げるために用いられる薬)、抗不安薬(不安症の治療薬)、抗うつ薬(うつ病の治療薬)などがあります。

違法なメタンフェタミンの使用によって、いわゆる「メスマウス」という、メタンフェタミンによって生じた口腔乾燥による重度のう蝕が発生した例があります。メタンフェタミンを原因とする歯ぎしりや歯の噛みしめと、吸入した蒸気の熱によって、歯の損傷が悪化します。この組合せによって、非常に急速に歯が破壊され、若い人に生涯にわたる歯科疾患が生じます。

タバコを使用すると、通常は唾液の分泌が減少します。

放射線療法を頭頸部がんに対して行うと、唾液腺が激しく損傷することがあり、しばしば永続的な乾燥の原因となります。低い線量の放射線でさえ、一時的な乾燥を引き起こすことがあります。

全身にわたる病気(全身性疾患)は口腔乾燥の原因としてはあまり一般的ではありませんが、口腔乾燥はまれな病気のシェーグレン症候群の患者では非常によくみられます。糖尿病またはHIV感染症の患者の一部では、口腔乾燥による問題がみられます。

口腔乾燥の治療の方法としては、以下の方法があります。

・可能な場合は薬の変更または使用中止

・人工唾液

・定期的に口腔内を清潔にすることと口腔ケア