虫歯の進行について
むし歯は、いくつかの段階を追って進行していくことをご存知ですか?
進行を防ぐためにできる対処法をお話ししています^^
福岡県筑豊地区飯塚市にあるハート歯科クリニックいまい『予防歯科・審美歯科・小児歯科・矯正歯科(マイオブレースシステム矯正,インビザラインシステム矯正)・インプラント・ホワイトニング』の歯科医師の仲宗根美由紀です。
むし歯はいくつかの段階を追い、進行していきます。
表面のエナメル質のむし歯から始まり、その中の象牙質(ぞうげしつ)、そのまた中の歯の神経へとむし歯菌が侵入し、やがては歯そのものが崩壊してしまうのがむし歯の特徴です。
むし歯の進行と、進行を防ぐ対処法についてお話しします!

CO→要観察歯
要観察歯は、その名の通り経過観察の対象となる歯です。まだ歯の表面に穴があいていないので、削る必要はありません。白濁している部分にフッ素を塗布し、歯が再石灰化するのを期待します。
C1→エナメル質の虫歯
エナメル質のむし歯は、むし歯菌に侵されている部分を削り、白いレジンを詰めて治します。この段階で痛みを感じることはないので、麻酔を使わずに治療が可能です。
C2→象牙質の虫歯
象牙質のむし歯も、まず菌に感染している部分を削ります。象牙質には神経が一部入り込んでいるため、麻酔を使用し治療する必要があります。失った歯質は、詰め物や被せ物で補います。
C3→歯髄にまで達した虫歯
歯髄にまで達したむし歯は、歯の神経を抜く必要があります。また、歯の根っこの中をきれいにお掃除する根管治療も行わなければなりません。根管治療が完了したら、被せ物を装着します。
C4→歯冠が崩壊した虫歯
歯の頭の部分である歯冠が崩壊したむし歯は、抜歯になってしまうケースがほとんどです。歯を抜いた後は、ブリッジや入れ歯、インプラントなどで補います。
また、どれくらいで虫歯は進行するの?放置しても大丈夫?
といったお悩みですが、1週間・1か月放置したらC0がC1になるなど、むし歯の進行に一定の期間や日数は実はないんです!
食習慣や歯みがきの仕方などによってむし歯の進行速度は大きく変わってくるんです。

虫歯の進行を防ぐためにできること
1. 適切な口腔ケア
正しいブラッシングの仕方を身に付ける。
2. フッ素の使用
フッ素入りの歯磨き粉、洗口液で歯を強化。
3. 糖分を控える
糖分が細菌の餌となり歯を溶かします。糖分の摂取を控えることがむし歯にしづらくします。
4. 食習慣の改善
ダラダラ食べたり、間食の回数が多いとその分むし歯になりやすい環境になってしまいます。
5. 定期検診に通う
普段の歯ブラシで落としきれない汚れをプロによるクリーニングで取り除きます。
最後に…
虫歯の進行速度は乳歯と永久歯で異なります

乳歯は「虫歯になりやすい」「虫歯の進行が速い」傾向にあります。
乳歯のエナメル質は、永久歯よりも未成熟だからです。また、乳歯のエナメル質と象牙質は永久歯の半分の厚みしかないことから、進行速度も比較的速くなっているのです。
さらに、子どもの歯並びは乱れやすく、完璧な歯磨きが難しいことも、虫歯の進行を速めてしまう原因です。
お子さんのむし歯を見つけた時は早めに連れてきてあげてください。
大人の方も、痛みがないからと放置してしまわず一度診せに来られてください。
すぐに来院が難しい場合は、その間少しでも進行を防ぐためにお家で出来ることをやってみてくださいね^^