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歯の豆知識

若いころは歯周病はなかったのに、急に歯周病になったのはなぜですか?


  • おとな向け

定期検診で歯茎の検査をされる時、「若い時は問題なかったのになぜ急に歯茎が悪くなったんだろう?」と感じたことはありませんか?

福岡県飯塚市にあるハート歯科クリニックいまい(予防歯科 小児歯科 矯正歯科 インプラント ホワイトニング 審美歯科)の歯科医師の仲宗根美由紀です。

今回は、「なぜ歯周病になるのか?」についてお話ししていきます!

いきなりですが、皆さんは、風邪を引いた時はどのように対処していますか?

もちろん、病院に行って診察してもらうことがほとんどだと思います。程度によっては安静にして回復を待つことも珍しくないかと思います。「一日中寝ていたら体調が良くなった」という経験は、誰もが一度はしたことがあるはずです。

しかし、歯周病の場合は話が違います。歯周病は安静にしていても、治ることがない生活習慣病の中の1つの病気になっています。「放っておいたら歯茎の腫れが引いた」とおっしゃる方もいますが、それは症状が一時的に収まっているだけで、時間を置いてまた再発しますし、病状は次第に進行してしまいます。

健康な人であれば、20代まではほとんどの方が歯周病にはなりませんし、なったとしても、ただ歯茎の炎症が起きているだけの「歯肉炎」という状態で留まります。

ただし、20代でも一度骨が溶け始めてしまうと、歯周病の進行スピードは一気に速くなってしまいます。

歯周病を放置していると、歯茎から少し出血したり、歯茎がむずがゆくなったりといった小さな症状が現れます。そのうち、歯茎が腫れる頻度が高くなったり、朝起きると口の中が臭くなったり、膿の味がするようになったり、徐々に症状が重くなってくるのです。これは骨が少しずつ溶け始めているサインです。

さらにこのまま放置すると、硬い物が食べづらくなったり、歯の揺れが気になったり、急に歯茎がパンパンに腫れたりし始めます。ここまでくると、歯を支えている骨は溶けてしまっている可能性が高いです。鏡で口の中を覗いて、「歯が長く伸びてきた」と感じたら、間違いありません。骨が溶けてくると、歯茎は腫れながら少しずつ位置が下がってきます。歯が長く見えるというのは、正確には歯茎が痩せて、これまでより歯の多くの部分が見えていることが原因なのです。

これを放置してしまうと、ある日突然、物を食べている時に自然と歯が抜け落ちてしまいます。食事していて、「あれ?硬い物が出てきたぞ?」と感じたら、それが自分の歯だったという状態になるのです。そうなってしまった時には、他の歯ももう手遅れで、すべての歯は歯周病が進行してしまっている状態になっています。

少しでも、歯茎に違和感を感じたり、気になる方は、いつでもお待ちしてますので、ハート歯科にぜひお越し下さい!