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歯の豆知識

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虫歯の治療をしてもらったら、しみる。なぜですか?


  • おとな向け



銀歯や白いつめものを入れたあとに歯がしみた、という経験はありませんか?
むし歯は治療済みなのに、歯がしみるのはどうしてなのでしょう?今日は治療した歯がしみる原因についてお話します。

福岡県筑豊地区飯塚市にあるハート歯科クリニックいまい『予防歯科・審美歯科・小児歯科・矯正歯科(マイオブレースシステム矯正,インビザラインシステム矯正)・インプラント・ホワイトニング』の歯科医師の仲宗根美由紀です。

みなさんは虫歯の治療をして銀歯や白いつめものをしっかり入れたのにどうして歯がしみるの?!

むし歯治療が失敗だったのではないか、まだ、むし歯が治療されていないのではないかと不安になった経験がある方がいらっしゃるかも知れません。

 

 

 

 

〇治療後に歯がしみる原因

象牙質まで進んだむし歯を治療をして、幸い歯の神経をとらずに済んだ歯を治療するときに、治療後冷たいものがしみたり、強くものを噛むと痛い、といった症状が出ることがあります。

この場合の歯がしみるという症状は、普段エナメル質という硬い表面に覆われている歯が、むし歯の進行によって穴があき、その下にある刺激に敏感な部分、象牙質がむき出しになることによって引き起こされます。

象牙質がむき出しになると、さまざまな刺激がそのまま歯の神経に伝わってしまいます。

象牙質は歯の神経本体と細かい神経組織でつながっていますが、むし歯の進行や治療によってその細かい神経組織も一緒に削っているのです。

削られた神経組織は、そのあともしばらくさまざまな刺激に非常に敏感になります。

そのために治療後も歯がしみたり痛んだりといった症状が出るのです。

それでも、歯は刺激を受け続けると、その刺激をシャットダウンするために二次象牙質という防御機構を作ります。

しみていたが、しばらくするとしみなくなった、というのは、その防御機構が働くためです。

 

 

 

〇神経を取った歯がしみる原因

神経を取る治療を行ったのに歯がしみるという相談をいただくこともあります。

これの原因として一番に考えられるのは、歯の根の中にまだ神経が残っていることです。

なぜ神経を取る治療を行ったのに、神経が残っているのでしょうか。

これは失敗したわけでも、手を抜いた治療を行ったわけでもありません。

実は歯の根の中にある神経は1本だけではないのです。

形状として大きな幹の神経と、その他に細かく枝分かれした神経もある複雑なものとなっています。

通常の神経を取る治療は、大きな幹に当たる神経を取り除きます。

残念ながら細かく枝分かれした神経は取り除くことができないのです。

細かく枝分かれした神経に対しては、幹の部分との断面を防腐剤で塞ぐことになります。

この治療で殆どの場合はしみることはなくなりますが、稀に残った神経が強く反応する場合があります。

その場合は、神経の防衛反応でしばらくして治まっていきますので、機能的に問題がなければ様子を見ていきます。

 

 

 

〇歯がしみた時の対処法

痛みやしみると言った症状は治療終了後数日でだんだんと落ち着いてくるとは思いますが、痛みがどんどん強くなる、治療した歯の周りが腫れてきたといった症状が出た場合には、是非一度ハート歯科にご相談ください!