歯科においてレントゲン撮影はなぜ必要なのか?
歯科を受診すると必ずといっていいほどレントゲン撮影を行います。虫歯じゃないのになぜ撮影するの?
お金もうけ?のためじゃないのとか質問をうけることもあります。今回はレントゲン撮影の必要性、そのレントゲン被ばく線量などを説明いたします。
こんにちは!福岡県飯塚市鯰田にあるハート歯科クリニックいまい(予防歯科・矯正歯科・小児歯科・インプラント・ホワイトニング)の歯科医師の仲宗根美由紀です。
今回は歯科においてレントゲン撮影はなぜ必要なのか、についてお話ししたいと思います。
🦷レントゲンはなぜ必要なのか?
口の中を見るだけでも明らかに歯が欠けていたり、色が変わっていれば、何か問題があることは分かります。ですが、その情報だけでは何がどのように起こっているのか知ることができません。
そこで、レントゲンを撮影することで歯の内部、歯茎の下の骨など普段見ることのできない部分の様子を知ることができ、その情報をもとに正しい診断を行うことができます。
むし歯の場合…むし歯の大きさや進行程度、また隠れた場所にあるむし歯を見つけることができる。
歯周病の場合…歯ぐきの骨の溶け具合から進行の様子が分かる。
お口の中全体の写真を撮った時
・歯の本数
・詰め物被せ物の多さ
・歯肉の色
・歯並び
などの確認ができます。
部分的に撮った時
・歯肉の色や形態
・炎症の有無
・磨き残しの付着状況
・歯石の沈着箇所
が確認できます。
また歯科医師、歯科衛生士で情報の共有したり、常に患者さんが歯医者にいる訳では無いので、今後の治療方針などを決める時にこの写真がとても役立ちます!
🦷虫歯じゃないのになぜ撮るの?
「今日はお手入れに来たのに…」自分では変わってないと思っていても何年も前の写真と比較すると意外と気づいていないだけで変わっている場所も多くありますので、定期的に撮って確認していきます。
🦷レントゲンの被ばく線量は?
実は歯科で使用しているレントゲンの放射線量は自然界から受ける放射線量よりもかなり微量なんです!
撮影時も防護用のエプロンを着用することで放射線から守る事ができます。
。
私たちは普通に生活していて1年間に約2.40ミリ・シーベルトの放射線を浴びているといわれています。一方、歯科治療の放射線量は、
レントゲン撮影(部分的に撮った小さな写真):約0.02~0.04ミリ・シーベルト
パノラマ撮影(お口全体を撮った大きな写真):約0.04ミリ・シーベルト
といわれています。
歯科レントゲン写真なら何十枚以上撮影をしても、1年間に自然に受ける放射線量に達しない計算になります。健康に明らかな影響が出る恐れがある目安は、100ミリ・シーベルトといわれていますので、レントゲンのリスクの低さが一目で分かる数値だと思います。
ただ妊娠初期の方などは念の為医師と相談してから撮ることをおすすめします。
自分で鏡を見て何も悪いところはないからと安心せずに定期的な検診でむし歯や歯周病を未然に防ぎ、早期発見ができるようにしましょう!