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歯の豆知識

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口臭のしくみについて


  • 予防歯科

10〜70代の8割が悩む「口臭」。
口臭はどのように生み出されるのか、また予防方法について説明していきます。

こんにちは!福岡県飯塚市鯰田にあるハート歯科クリニックいまい(予防歯科・矯正歯科・審美歯科・小児歯科・口腔外科・インプラント・マイオブレス小児矯正・ホワイトニング・インビザライン矯正)の歯科医師、福間裕仁です。

★口臭の問題

口臭とは、呼吸や会話をする際に「他人が不快」と感じる息の臭いのことです。

口腔疾患の影響で実際に口臭があるケースのほか、過剰な心理的不安に駆られ、相手が偶然鼻に手を触れただけで「相手に嫌がられているかもしれない」と気にしてしまう心身症のような症状に陥ってしまうケースもあります。

統計のデータによると、男性よりも女性の方が気にする傾向が強く、また年齢別では思春期の年代と中高年に悩みを抱えるケースが多く見られます。

★口臭の原因

口臭には2種類あり、「生理的口臭」と「病的口臭」に大きく分けられます。

生理的口臭は、朝起きたときや空腹時、食事のあとなどに口臭が強くなるもので、時間が経てば消えていきます。生理的口臭は誰にでもあり、心配する必要はありません。

一方、病的口臭は、歯周病・進行した虫歯など口腔内の病気や舌苔、あるいは糖尿病や肝臓病など内臓の病気が原因の口臭です。一時的なものではなく、朝〜夜で多少変動はあるものの、ほぼ常に臭うのが特徴です。口臭の原因の9割が口腔疾患だと言われています。

歯周病は歯肉からの出血による血液成分が、嫌気性歯周病原細菌を増殖させ、口臭の元である揮発性硫黄化合物を生み出します。

また、唾液の分泌量の減少は、唾液の殺菌・洗浄作用が低下することで口腔内のタンパク質成分や細菌が増殖し、口臭が強くなりやすくなります。

そして、口臭の最大の発生源と考えられるのが舌苔です。

舌苔とは、舌の表面に苔状に形成された付着物です。舌の表面には舌乳頭という突起があり、突起の間に多くの溝ができます。その溝に細菌や微生物、食べかす、唾液タンパク質などが溜まり、プラークのような構造物をつくります。さらに、舌苔の細菌がアミノ酸からアンモニアという毒素をつくったり、揮発性硫黄化合物を生み出したりします。

口腔内由来の他に耳鼻咽喉領域の疾患に起因する口臭や全身疾患に起因する口臭もあります。

①副鼻腔炎、扁桃炎、上顎洞炎、アデノイドなどの鼻咽頭疾患

②気管支炎、肺結核、気管支拡張症などの呼吸器疾患

③胃炎、胃潰瘍、便秘、肝性昏睡などの消化器疾患

④白血病、悪性貧血などの血液疾患

⑤アルコール中毒、糖尿病などの代謝および栄養障害

⑥尿毒症などの泌尿器疾患

★口臭予防対策

まず優先すべきことは、お口の健康を維持する意味でも虫歯や歯周病の治療を行うことです。

歯科医の診断を受け、問題が見つかれば治療が最優先。さらにブラッシングによるプラークの除去など、口腔内を清潔にし、臭いの元となる嫌気性歯周病原細菌の増殖を防ぎます。

そして、ブラッシングなどのセルフケアの工程に舌苔のお掃除を加えます。

ブラッシングは歯と歯茎の境目にある歯周ポケットに溜まっている汚れを取ることや歯肉のマッサージを兼ねた磨き方を実践することが大切です。さらに歯間ブラシやデンタルフロスも使用します。

舌苔のお掃除は、市販されている舌苔掃除用の舌ブラシか、毛先が極細かつ柔らかい歯ブラシを使って舌の奥から手前に優しくなでるようにして取り除くのがポイントです。

強く擦りすぎると傷つけてしまうので注意しましょう。

また、歯磨剤、洗口剤を用いた口臭対策には歯周病予防を期待して、①クロルヘキシジン②イソプロピルメチルフェノール③塩化セチルピリジウム④トリクロサン、といった殺菌成分が配合されたものを選びましょう。研磨剤や発泡剤が含まれているものは、舌の粘膜を傷つけるリスクがあるので注意が必要です。

このようにして口腔内をきれいに保った上で、睡眠時に鼻呼吸を心がける、唾液腺のマッサージ、舌の運動機能を保つといったエクササイズも有効です。