再近、脳が衰えた気がしませんか?
最近、人の名前が出てこないし、物覚えが悪くなったかな?脳の機能が衰えた?と感じることがありませんか?
そんな、脳にかかわることが、歯と関係しているようです。
今日は歯と認知症について解説します。
福岡県飯塚市にあるハート歯科クリニックいまい(予防歯科・矯正歯科・小児歯科・インプラント・ホワイトニング)の歯科医師今井光です。
最近、歯を大事にすることは、全身や脳にもいいと、なんとなく聞いたことがあると思います。
今日は、脳や全身疾患について詳しく説明します。
★脳と歯は強く関係していて、「生きる」とは、「食べる」こと、歯を使って、咀嚼し続けることなのです。
「歯」を使って噛むだけで、脳の広い範囲が活性化し、歯が抜けて噛めなくなると、脳への刺激が減っていき、
その結果、脳が老化していきます。
しかし、噛み続けることができれば、いくつになっても、脳は生き生きとよみがえるのです。
【社会問題となってきた認知症】
2025年には65歳以上の5人に1人、約730万人が認知症と試算されています。
【「35歳」が認知症発症リスクのターニングポイント】
歯周病は脳を老化させる大きな原因なのです。
35歳前後から増え始める歯周病菌が、認知症や全身疾患を引き起こす原因になるからです。
正しい「歯のケア」こそ、長寿社会を健康に生き抜くために、すべての人が身につけるべき
習慣なのです。
成人の8割が、歯周病になっていると言われますから、みなさん、歯のケアを頑張りましょう!
【歯のケアで得られる効果】
・ 脳が活性化して、ヤル気や記憶力が高まる。
・認知症や全身疾患を予防、「健康寿命」が延び、寝たきりを予防できる。
・ 何歳になっても、好きな料理が食べられる!など、他にもいいことはたくさんあります。
【口腔状態の悪化がもたらすさまざまな病気】
「歯周病」
・歯が抜け、そして認知症の原因になる。
・大人が歯を失う原因の1位。
・口腔内100億の細菌がいて衛生状態が悪い場合は1兆をこえる細菌がいる。
「アルツハイマー病」
・歯周病を引き起こす歯周病菌が原因。
・血液中に炎症物質「サイトカイン」が流れ込む→脳で「アミロイドℬ」(タンパク質)が増殖→「海馬(記憶を司る)」を中心に溜まる→圧迫し脳細胞が壊死→さらに記憶力低下。
「糖尿病」
・すい臓から分泌されるホルモン「インスリン」の働きが阻害される病気。
・歯周病菌が出す毒素の影響でつくられる炎症物質「サイトカイン」が血管を通じて全身に放出されインスリンが効きにくくなり、糖尿病が発症、進行しやすくなる。
・歯周病患者は2倍、糖尿病になりやすい。
「脳血管疾患(脳卒中)」
・要介護リスク1位。歯周病がきっかけ。
・歯肉付近で炎症物質「サイトカイン」がつくられ血管に入り込み、動脈の内壁が厚く硬くなり、血管が詰まったり(脳梗塞)、切れたり(脳出血)すること。
歯周病の人は2,8倍脳梗塞になりやすい。
「心筋梗塞」
・心臓をとりまく冠動脈が動脈硬化を起こすこと。炎症物質「サイトカイン」が心臓に流れ込むこと。
「誤嚥性肺炎」
・死亡原因第3位。(1位がん、2位心疾患)
・高齢者は睡眠時など、唾液を誤飲していることが多く、歯周病菌などの口腔内細菌が多いと肺炎を起こしやすい。
「口臭」
・歯周病による「メチルメルカプタン」の原因物質が腐敗臭となる。
【歯のケアで健康寿命を延ばそう】
皆さん、どうですか?歯周病がこんなにかかわっているのです。
脳の老化を防ぐために、歯科医院での定期検診がとても大切ですね。
正しい歯のケアで認知症や全身疾患を予防し、健康寿命を延ばしましょう!
お待ちしております。