子供の歯に隙間が空いてるのはなぜ?
子供の歯に隙間ができた!?と心配されてる方はいませんか?実はその隙間は永久歯が生え揃うための大切な隙間です。今日はその子供の歯の隙間についてお話します。
こんにちは!福岡県飯塚市鯰田にあるハート歯科クリニックいまい(予防歯科・矯正歯科・審美歯科・小児歯科・口腔外科・インプラント・マイオブレス小児矯正・ホワイトニング・インビザライン矯正)の歯科医師、今井光です。
子供はからだの成長に伴い、あごも成長します。すると乳歯の歯の間には隙間ができてきます。実はこれは今後生えてくる永久歯の歯並びや歯の健康に関わる大切な隙間です。
この乳歯列の隙間を『発育空隙』といいます。とくに上あごの乳側切歯と乳犬歯の間の隙間と下あごの乳犬歯と第一乳臼歯の間の隙間は、霊長類(人、サル、チンパンジーなど)特有のもので『霊長空隙』といいます。
【1歳半頃】一般的に乳歯が生えてくる初期には全体的に大きく、上あごの乳犬歯が生えると、乳側切歯とのあいだに次に生えてくる乳臼歯に備えた隙間ができます。
【3歳頃】乳歯が奥歯まで生え揃って安定する頃には、隙間は一時的に小さくなります。
【4歳頃】その後あごの成長と共に再び広がって、永久歯に生え変わる準備をします。
特に上あごは、永久歯の前歯が生える1年ほど前から急激に成長が進み、横幅が広がりスペースを確保して永久歯が並びます。
また、この隙間はかみ合わせを調整する大切な役割を担っています。特に永久歯の生え変わりの時期の前後には上下のあごがうまく噛み合うように、調整の役割もあります。
【5~6歳頃】上あごの成長が加速的に進み、乳犬歯だけでなく、前歯のあたりでも同様に隙間が見られます。下あごも上あごと同様で乳歯列から永久歯列と大きく成長し生え変わっていきます。男の子は女の子よりもあごの幅が大きく成長します。
最近は、永久歯に生え変わる時期が近づいても、乳歯に隙間が出来ないお子様が増えています。
注意点⚠
①開→閉
乳歯が生えはじめたころは隙間があるが、乳歯の奥歯が生えるに従って次第に歯間が詰まってきて、4歳頃以降ずっと隙間がない。
②開→開
隙間がずっとある。
③閉→開
乳歯が生え始めた頃は隙間がなく、その後成長とともに4歳頃から開いてくる。または、乳歯か生え始めた頃は隙間があるが、乳歯の奥歯が生えた頃に一時詰まって、その後成長にともない4歳頃から再び隙間ができてくる。
注意が必要なのは①のタイプです。隙間がないと永久歯の生える余地がなくなり、きれいに生えなかったり、噛み合わせが悪かったり、矯正が必要になってくる事があります。また、歯磨きしにくく虫歯になったりする事もあります。
1歳半健診、3歳児健診、学校健診などで注意を受けた際には、お早めにご相談ください!