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歯の豆知識

歯学生向け院内セミナー「栄光塾」 開催(2025年12月14日)


今回の栄光塾では、
「コンポジットレジン修復の原理と臨床テクニック」をテーマに、
院長・勤務医3名に加え、九州歯科大学臨床研修医の先生2名、外部の若手歯科医師1名が参加し、活発な学びの場となりました。

セミナーの主な内容

「コンポジットレジン修復の原理と臨床テクニック」をテーマに、
ハート歯科クリニックいまい勤務医の柴田が担当。

 


日常臨床で頻繁に行われるコンポジットレジン修復について、
「なぜその操作が必要なのか」という原理から、
実際の臨床での判断・手技までを体系的に解説しました。

 

今回扱ったのは、以下の3つのテーマです。

1.軟化象牙質除去

コンポジットレジン修復を成功させるうえで重要となる、
適切な軟化象牙質除去の考え方と切削器具の使い分けについて解説。

生活歯・失活歯それぞれにおける除去範囲の違いや、
タービン・コントラ・エキスカの役割を整理し、
「何を削っているのかを感じ取る」ことの大切さを共有しました。

2.接着処理

接着の成功には、処置前のペリオコントロールが不可欠であること、
また、エナメル質と象牙質それぞれに対する適切な処理について詳しく解説。

セレクティブエッチングの考え方や、
ボンディングシステムの特性を活かした操作のポイントなど、
臨床でつまずきやすい部分についても具体的に確認しました。

3.コンポジットレジン修復テクニック

咬合面の解剖学的形態をインプットするためのトレーニングや、
フロアブルレジンのコントロール、
「CR充填の3種の神器」と呼ばれる、マトリックス、ウェッジ、リテーナーの適切な選択について解説。

 形態・機能を意識することで治療精度が大きく変わることを、
実例を交えながら学びました。
材料や器具の選択基準についても確認しました。

 

マイクロスコープ動画を用いた臨床手技の確認

講義中は、マイクロスコープで撮影した実際の臨床動画を供覧しながら、
切削・接着・充填の一連の流れを確認。

 

教科書やスライドだけでは伝わりにくい
手指感覚・器具操作・細かな判断ポイントについて、
参加者から多くの質問が飛び交い、非常に活発なディスカッションが行われました。

 

 

実習:模型歯・抜去歯を用いたトレーニング

講義後は、模型歯および抜去歯を用いた実習を実施。

  • 軟化象牙質除去の確認
  • 接着処理の基本的な流
  • 1級・2級・4級窩洞のCR充填 

実際に手を動かしながら、
講義内容をその場でアウトプットすることで理解を深めました。

 

セミナー終了後の懇親会

セミナー終了後は、参加者同士で懇親会を開催。
臨床の悩みや経験を共有しながら、
歯科医師同士のつながりを深める時間となりました。

 

栄光塾では、
基礎を大切にしながら、臨床に直結する学びを継続的に行っています。

 

経験年数や立場に関わらず、
「なぜそうするのか」を考え、相談し合える環境が、
歯科医師としての成長につながると考えています。

 

今後も栄光塾の開催内容を、こちらのページで随時ご紹介していきます!