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歯の豆知識

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上唇小帯が切れたら!?


乳幼児のお子さんで転倒し顔を打った際に、前歯の辺りを打ってしまうと、上唇帯を切ってしまうことがあります。
今日は上唇小帯とは何か、切ったらどうしたらいいのか、ご説明します!

こんにちは!福岡県飯塚市鯰田にあるハート歯科クリニックいまい(予防歯科・矯正歯科・審美歯科・小児歯科・口腔外科・インプラント・マイオブレス小児矯正・ホワイトニング・インビザライン矯正)の歯科医師、福間裕仁です。

今回は上唇小帯についてお話ししていきます!

 

 

よちよち歩きで足取りのおぼつかない乳児や、元気に走り回る幼児など、お子さんはよく転倒し顔を打ったりします。

その時に、前歯の辺りを打ってしまうと、上唇小帯を切ってしまうことがあります。

 

ではまず、『上唇小帯』とは一体何なのでしょうか?

上唇小帯とは上唇と歯肉をつなげる組織で、通常唇の中心にすじのように付着しています。

 

大人になるにつれ、成長とともに上唇小帯は短くなり、ほとんど見えない程度に小さくなるのですが、生まれつき上唇小帯が長かったり太かったりすると、乳児期のミルクの飲みが悪くなったり、小帯のある歯と歯の隙間に磨き残しが溜まり虫歯になりやすかったりといった問題があります。

また成長の過程で小帯が長いままだと、前歯の間に隙間が生じ、すきっ歯になり、歯並びに影響を及ぼす可能性もあります。

そのため、場合によっては事前に上唇小帯を切除する、といった選択肢もあります。

 

では転倒などで上唇小帯が切れてしまったらどうしたらいいのでしょうか?

 

 

 

上唇小帯が切れた場合の対処方法

 

上唇小帯は実はわりと切れやすく、切れるとよく血が出ます。

実際に受傷した際、転倒したお子さんは痛みと出血で軽いパニック状態になり泣き叫び、保護者の方もどうしていいかわからず慌ててしまう…。

そうならないために、しっかりと以下の内容を理解して、落ち着いて対応しましょう。

 

そもそも上唇小帯が切れたらどうなるの?

実は上唇小帯は、切れてしまっても食べたり喋ったりする機能に特別な影響はほとんどないとされており、出血した場合も、うがいをさせてしばらく圧迫していればたいてい止血できます。

また多くの場合、縫合の必要もほとんどありません。

 

上唇小帯が切れたらどうしたらいいの?

①軽度の場合

– 清潔さを保つ: 手をよく洗い、清潔なガーゼやティッシュで出血を抑えます。

– 冷やす: 腫れや出血を抑えるために、冷たいタオルやアイスパックを唇の外側に当てるとより効果的です。

– 観察: 出血が止まり、痛みが和らいだら様子を見ましょう。小さな傷口であれば自然に治癒することが多いです。

②中程度から重度の場合

– 専門医の診察: 出血が止まらない、痛みが長時間続く、傷口が汚れている、もしくは非常に深い傷口がある場合は、速やかに歯科医院を受診してください。

– 継続的なケア: 診察後は歯科医師の指示に従い、口腔内を清潔に保つことが重要です。傷の状態によっては通常の歯磨きやうがいを避け、特別な洗口液を使うことをおすすめする場合もあります。

 

 

転倒した場所が砂場などで傷口が汚れてしまっていた場合は傷口を清潔にする必要があるほか、転倒によってあごを打ち付けて顎の骨を骨折していないか、歯を強く打ち歯が脱臼していないかなどレントゲンの写真を撮りつつ検査をする必要があるため、やはり一度歯科医院への受診が推奨されます。

 

 

ハート歯科クリニックいまいでは、小児のお子さんから成人の患者様まで、幅広い年齢層からのご相談を頂戴しております。

少しでもみなさまの問題解決のお役に立てればと思いますので、お悩みのある方はお気軽にご質問ください。