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歯の豆知識

薬物性歯肉増殖症って?


  • 歯周病治療

からだの健康のために飲むお薬。中には、お薬の副作用として歯茎がはれてしまうことも…。どんな症状がでて、どう対応したらいいのか?そんな疑問にお答えします。

福岡県飯塚市にあるハート歯科クリニックいまい(予防歯科・矯正歯科・小児歯科・インプラント・ホワイトニング)の仲宗根です。

今回は、お薬と歯茎の腫れに関係についてお話しさせていただきます。

〈薬物性歯肉増殖症とは〉

薬の影響で歯肉が増殖する(歯ぐきが腫れて盛り上がってくる)病気のことです。

薬物の作用によって、歯肉の内部にある線維芽細胞が異常増殖することが原因と考えられています。

※線維芽細胞

結合組織の一種であるコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの弾力性のある成分を作り出す細胞のこと。

●どのくらい腫れるか?

軽度である場合もあれば、大きく腫れて歯が見えなくなる程になることもあります。

〈原因となるおもな薬剤〉

◯フェニトイン:てんかん治療薬

発生割合:長期内服患者の50

◯カルシウム拮抗薬ニフェジピン:高血圧、狭心症の治療薬

発生割合:内服患者の1520

◯免疫抑制剤シクロスポリン:自己免疫疾患、臓器移植に使われる。

発生割合:内服患者の2530

〈どんな時に起きる?〉

上記の薬物を服用口腔内が不衛生なとき。

〈症状〉

1.薬の影響で歯肉が増殖・肥大

・はじめに歯と歯の隙間の歯肉が腫れる。

・少しずつ周囲の歯肉に病変が広がっていく

線維芽細胞の増殖によって、歯肉が大きく硬く腫れますが、痛みや出血などの症状は現れません。

2.進行することで口腔内の衛生状態が悪化

歯周ポケットが深くなることで、歯ブラシが行き届かなくなります。

3.歯肉炎の悪化、歯周病、虫歯の併発

歯肉炎により、歯茎が赤くなったり、痛み出血も見られるようになります。

炎症が進行すると、歯を支えている骨まで及んだり(歯周病)、磨けていない所から虫歯になってしまいます。

〈治療方法〉

◯原因となっているお薬の減量や変更

   お薬を出している医師の先生に、お薬を減らせないか、また歯肉増殖症に影響の少ないお薬に変更ができないか、お手紙を書く場合があります。

◯歯ブラシの指導や歯石の除去

    ブラッシング指導、歯垢や歯石の除去を行うことよって、歯肉増殖症の改善が期待できます。

◯歯肉切除術

   重度の歯肉増殖が見られる場合には、外科的に盛り上がった歯茎を除去していくこともあります。

いかがでしたか。

飲んでいるお薬と歯茎の腫れに関係があるなんて不思議ですよね。

もちろん、歯茎の腫れにはお薬だけでなく、その他の原因もありますので、実際に検査をして鑑別していきます。

分からないことがあれば、お気軽にご相談ください。